2021.10.04

【プロVS自動売買】金融機関での自動売買の話

こんばんは、元金融機関のプロ為替ディーラー 沖縄トレード学院 学院長の新里竜一です。

最近は、いろいろな分野でAIや自動化が広がっておりFXの取引においても例外では無く、個人投資家がプログラミングの技術を使って自動化できる時代です。

しかし、ひと昔前は人間が売買を判断する裁量トレードが中心でした。

なぜ、AIや自動化が主流になってきたのか、その移り変わりを私の金融機関の経験を交えてお話いたします。

アルゴリズム導入

私が金融機関に在籍したのが2007年頃。そこから数年は裁量トレードが主流でした。

裁量トレードの主なスタイルは、経済指標などのファンダメンタルズ分析や値動きやRSIなどを用いたテクニカル分析など、そのディーラーによって様々でした。

ディーラーにより取引方法が異なり、さらに東京、ロンドン、ニューヨークと担当が変わるため、成績もばらつきがありました。

ディーラーによって収益がバラつくと、個人に会社の収益が左右されることもあり「アルゴリズム」が導入されました。

アルゴリズムというのは、ある条件に達したら〇〇をするといったロジカルなものなのでコンピューターにインプットして自動化できるものです。

「アルゴリズム=自動売買」というイメージです。

プロVS自動売買

「アルゴリズム」が導入れたとき、プロのディーラー達は「コンピューターに負けるはずがない」というプライドでアルゴリズムに立ち向かいました。

導入された当初は、日々の取引の成果だけをみると裁量トレードの方が安定した収益を出しており「やっぱり人間の方が良いよね」という感じでした。

しかし、〇〇ショックなどの大相場が来たときに状況が一変しました。大相場が来て、どちらかが損失になったという訳ではなく、アルゴリズムの方が圧倒的な利益を出したのです。

自動の強み

なぜ、大相場でアルゴリズムが圧倒的な成績を出せたのか。それは、利益をどこまでも引っ張ることができるからです。

人間で取引を行うと「ここまで上がったから」とか「ここまで利益になっているから」という感情が出て利益を伸ばすことが難しいのですが、アルゴリズムは感情が無いので、どこまでも利益を引っ張ることができるのです。

その結果、日々の取引で人間に負けたとしても大きな値動きが出たときは数か月分の利益を獲得し、成績を挽回するのです。

裁量で大きく利益を取るには

「取引のルールを作って、取引のルールを守る」。これが大相場でも利益を得られる方法です。利益の状態でも損失になった状態でも淡々と取引をして感情で判断しないということです。

今回は、大きな相場で利益を得るアルゴリズムを例にお伝えしましたが、横ばいの相場が得意なアルゴリズムもあります。

結局、FXの取引で利益を積み上げるには、得意な相場で利益を伸ばし不得意な相場では損を小さくする、または取引をしないということに尽きます。

これは自動であろうが裁量であろうが変わらないことです。

もし、FXの取引で感情に振り回されて上手くいかないのであれば、ルールを作ってルールを守るを取り入れてみてはどうでしょうか?

大損せず、精神的な負担が軽くなり継続的な利益を狙える投資家になってるはずです。

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