2021.09.24

【投資の検証結果】同じ投資手法で「540万円の利益」と「233万円の利益」どちらを選ぶ?

こんにちは。元金融機関のプロ為替ディーラー
沖縄トレード学院 学院長の新里竜一です。

FXの魅力のひとつとして”資金量”が挙げられます。レバレッジを使って少額から始められるということもありますが、取引量の単位を細かく増減することができますので少しでも利益が出たら元本に組み込んで取引量を増やすことができます。

利益を元本に組み込んで運用する方法を「複利運用」と言ったりしますが、FXで利益を得ているからと言ってすぐ複利運用に切り替えると損失を招いてしまうこともあります。

今回は、FXの複利運用を使うために必要な準備についてお伝えします。

FXの勝率と損益

FXは利益と損失を「勝った」「負けた」と判断することが一般的です。だから勝率を重視するという見方もあります。しかし、取引量(ロット)が固定の場合は、取引を終えた段階で値幅が獲得できていれば利益が残ることになりますので、勝率が低くても利益が残り、勝率が高くても損失で資金を失う、ということが発生します。

例えば、
 10回取引して
  3勝7敗、1回あたりの利益が10,000円で1回あたりの損失が2,000円だったら
  利益の合計は30,000円で損失の合計は14,000円で、差引すると16,000円の利益が残ります。
  一方で、7勝3敗、1回あたりの利益が2,000円で1回あたりの損失が10,000円だったら
  利益の合計は14,000円で損失の合計は30,000円で、差引すると16,000円の損失となります。

複利運用と勝率

複利運用の場合、勝率が高くなければ効果をすることはできません。細かい計算は割愛しますが、自動売買の過去検証で「勝率が悪いけど、1回の利益が大きいロジック」と「勝率は良いが1回の利益幅が小さいロジック」を複利運用した検証結果を比較してみます。

●「勝率が悪いけど、1回の利益が大きく損失が小さいロジック」(勝率30%)
複利運用なし(1年で72万円の利益)

複利運用有り(1年で34万円の利益)

●「勝率は良いが1回の利益幅が小さく損失が大きいロジック」(勝率70%)
複利運用なし(1年で233万円の利益)

複利運用有り(1年で540万円の利益)

どちらも1年運用を行った場合の比較で、勝率が悪くて利益出ている方は複利運用を行うと利益が減っています。一方で勝率が高くて利益が出ている方は複利運用を行うと利益が増えています。

複利運用を行いリスクを取りすぎると1回の損失で致命傷を追う場合もありますが、勝率の高い手法で行えばそのリスクを減らすことも可能です。

複利運用を行う場合の準備というのは、勝率の高い手法を用意することと複利運用の特徴を知ることです。どちらにしても基礎知識は不可欠ですから、投資でより早く利益を得たいのであれば知るために自分に投資するのが近道かもしれませんね。

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